国際的財団の設立
 〜特区を使って〜



構造改革特区とは

【基本理念】
国があらかじめモデルを示したり、財政的な支援をしたりするのでなく、地方自治体がそれぞれ創意工夫の基に、地域の特性や実情に即した特区構想を立案し、自らの責任において実行するという「知恵と工夫の競争」「自助と自立の精神」の制度の創造。
 
【背  景】
構造改革を阻害する要因は既得権益と利権である。これを真っ向から見直しを進めれば、巨大な反発を招くことは必至である。省庁の中で最も力が弱いのが旧自治省であり、ここにはメスが入れやすい。
小泉内閣にとってのメリットは何か。
@ 地方自治体からの反発の回避
  恐らく地方交付税など、国からの資金援助は削減されるであろう。しかし、特区申請した自治体が自立できた場合、住民の反発は国ではなく、地方自治体が自立に向けて努力しないことに集約されるであろう。(日本の現状では世論はマスコミから形成されていくが、マスコミは自立した自治体と、破綻寸前の自治体を対比した番組を放映する。など
A 公務員制度の改革
 「三位一体」「地方に税源委譲」と地方から国への要望は厚いが、実際に税源委譲された場合、結果としてそれに応えられる自治体はいくつあるだろうか。今まで箸の上げ下ろしまで国の指導を受けてきた地方自治体が、急に独自で考え最終責任を負う覚悟でコンサルティングできるとは思えない。また、特区を行った自治体としなかった自治体。あるいは特区内容の差によるより、自治体間の成果に差が生じた場合、自治体住民の公務員への風当たりは現状では済まされないであろう。従って、公務員法の見直しを含め、人事院勧告の規制が撤廃されるか、その効力が薄れていくことが予想される。なぜならば、マスコミや世間の風潮が選挙に大いに左右されるため、公務員法改正を訴える議員が当選していくことが予想されるのである。近い将来アメリカのように公務員の解雇勧告が容易にできる体制へと変革していく可能性がある。(現状では、中央官僚の権力が一部個人の実力者に集約されやすい。この現状を打破する。小泉首相の新の改革はここにあると推察する)
@ 構造改革を地方から推し進め、中央を動かす。
  既に特区では、特区を行っている自治体の規制撤廃による効果が事例として挙げられている。これにより全国に波及し、中央も無視できなくなる。
 
他にも、国際的な立場にたった判断(円の通貨信用の創造、不公正な規制)や、当然個人的な思惑もあるかもしれない。しかし、メリット・デメリットを勘案した場合、構造改革特区の導入は小泉内閣にとっても、日本の現状においてもベターな選択であったと思われる。
 
 【特区制度の手続きフロー】
@ 特区構想提案募集
A 特区室と所管省庁の協議
B 規制の特例措置の決定
C 特区計画申請
D 特区計画認定
E 実施
F 評価委員会による評価
21世紀政策研究所の作成した手続きフローを参考
 【評価委員会】
 構造改革特区における規制の特例措置の実施状況について、民間有識者で構成する「評価委員会」をその効果や影響を評価することになっている。
委員長 八代 尚宏(日本経済研究センター)
    三木谷浩史(「楽天」社長)
    北川 正恭(前三重県知事)
    他一般公募から3
 
 【特区の規制緩和への影響力】
@ 税制改革
法人事業税、不動産取引税、固定資産税などの一定期間の減免(鹿島経済特区)など
A 開発公社の土地利用
・「公有地の拡大促進に関する法律」で認められていなかった土地の賃貸を可能(和歌山市「新ふるさと創り特区」)
@ 大規模小売店舗立地法
・出店手続きの簡素化・時間短縮(「宇都宮にぎわい特区」)
A 農地法
・企業は農地を買うことも借りることもできなかったが、企業は農地所有者から市町村などが購入あるいは賃貸した農地を借り受けることが可能となった。(山梨県「特区申請中」)
B 教育
・学校の授業をすべて英語で行う。(群馬県太田市)
 その他、岩手県安代町の「あしろふるさと再生特区」ではどぶろくを民宿が製造販売を可能にするなどがある。特区の実現には自治体の規模ではない。意欲であると窺い知る。
 
【瑞穂町に求められる特区(森案)】
 @みずほまち民間活力活性化特区(仮称)
(趣旨)
民間の主体的な活動を税制から支援し、外国資本も受け入れた国際的な都市を創造するとともに、小さな政府を実現する。
(背景)
アメリカが世界をリードしている背景には、財団やNPOを始め、社会活動に関与する団体への寄付が税控除されるためにある。(宇宙開発などはヨーロッパに基盤を置く民間団体も寄付をしている。また、アメリカに財団を設立し、一旦寄付する形を取って財団から研究開発以来を受けるなども行われている。)瑞穂町が、この制度を導入することで、国際的な研究都市、研究財団などが立ち上がっていくことが期待される。
(考えられる財団・団体等)
@ 芸術財団・・秀逸な芸術作品が集めたり、優秀な人材を海外 
に研修に送り出すなど。(すでに希望者あり)
A 技術財団・・中小企業や町工場なども含めて、新たな技術開
発に向けての研究開発を容易にする。
B 教育財団・・特に優秀な人材は、海外へ留学させる。教育指導者の教育力を高める機関の創設。あるいは教育的効果を研究する機関の創設など。
C 商店財団・・町の商店街が自己責任で運営できるようにする。  
(ただし、財団資格を取得した場合、行政からの資金的なバックアップは財団取得後受けられないように規定する)
D 福祉財団・・福祉提供団体が、行政の補助無し(寄付行為)で運営する。寄付を得るためには同業者との競争が発生する。(ただし、財団資格を取得した場合、行政からの資金的なバックアップは財団取得後受けられないように規定する)
準 備:税制度改正(条例化)
   町の許認可権限(条例化・規約作成、会計監査)
   既存施設の整備(学校の空き教室の改修、空き店舗などの借り入れ等)
   評価委員会の設置(特区の効果などを確認、報告)
実現性:寄付による税控除は経団連の要請でもある。また、日本の技術力は世界的に注目されているため、国の内外を問わず、巨大な研究プロジェクトへの資金が集められる可能性がある。人的な確保がなされるメリットは大きい。また、石原知事はこの政策は実現させたい施策と考えられるため、政治的なバックアップが図れると推察する。
課 題:合併の際に、特区の存続か廃止かが未知数である。


もどる