町の負債(借金)増加。町作りへの影響は


 現在国と地方を合わせた長期債務残高は約730兆円、国民一人あたり580万円を超えていると言われています。この額は、利息だけで年間約30兆円。1時間約35億円に上ります。なぜ日本はこのような莫大な負債を抱えたのでしょうか。私は、社会に蔓延する結果平等主義が、一部国民の際限ない不満と不足を増長したこと。その解決への税金投入が政治・政党・選挙に利用されたこと。また、将来生まれてくる方々も使うといういう理由で捻出される、受益者負担を大義名分に財政投融資など使った過剰な事業を推進したこと。などが大きな要因と考えます。こうした税金のばら撒きによって、税金への金銭感覚が麻痺し、自分が「孫子の代に借金を押し付けている」という認識が実感できず、一部官僚や政治家も含め、国民の中にも、国や地方自治体が打ち出の小槌のようにお金があるかのような錯覚を持っている方々、あるいは現状の既得権益にどっぷり浸かり、そこから抜け出せないと錯覚されている方々もおられるのではないかと危惧します。この意識こそが国民に「愛国心」や「社会的責任」を希薄にさせている大きな要因に思えます。
私たちは、社会批判をする前に、自ら亡き後の社会に責任を持ち、少しでもいい世の中にして、次の世代にバトンを渡すのが、本来、国民として大人としての義務のはずです。そしてそのために流した汗が、次世代に「人や社会に対し感謝する心」「地域や文化を愛する心」の継承のとなると信じます。本来の社会構造を取り戻すために、「税金とは何なのか。どう使うべきなのか」「自分は社会や地域とどう関わっていくべきなのか」「次世代のために、今ある何を手放すことができるか」を私たち一人ひとりが身近に暮らす瑞穂町から考える必要があると強く思います。
さて、現在瑞穂町は不交付団体であります。経常収支比率も約80%、公債費比率も約4%台、財政調整基金約は16億を維持し、地方自治体としては、今の社会状況の中では極めて健全な運営が成されていると判断できます。将来にわたって現状の行財政運営が維持できるのであれば、合併に頼ることなく単独での町づくりも可能な範疇だと思われます。しかし、数字上から見えてくる評価と、財政実態には、必ずしも一致しないものがあるのではないかと考えます。それゆえに、町の財政状況を明らかにすると共に、今後の町づくりへの方向性や影響について、次の3点を町長に伺うものであります。
(1)16年3月31日までの、町のバランスシートによる負債額は約66億2441万7000円に上ります。しかし、この中には下水道事業会計の負債。また、公立福生病院組合、三多摩廃棄物広域処分場組合、瑞穂斎場組合、羽村瑞穂地区学校給食組合、西多摩衛生組合などの一部事務組合とその他事務組合の負債の町負担分、土地開発公社などへの町の負債が算入されておりません。これらの負債も町民の借金であります。果たして、これらを合わせた負債総額は現在どの程度になるのでしょうか。
(2)日本の全般的な景気動向や国からの補助金の削減をはじめ、公立福生病院の建替え、栗原地区の区画整理事業などの都市基盤整備にかかる費用などを総合的に鑑みた場合、財政的状況が今まで以上に厳しいものになると予想されます。万一瑞穂町の財政が破綻した場合、あるいは、破綻せずとも相当逼迫した場合、町民生活への影響として、どのような事態が起こりえると予想されますか。
(3)少子高齢化による影響などを鑑みれば、現状の住民サービスを将来にわたって維持しつづけていけるとはとても思えません。町の今後の行財政運営の計画はどのような内容でしょうか。また、町づくりにどのような影響があると考えられているのでしょうか。
 以上で登壇での質問を終わり、再質問は自席より行います。
 
再質問(予定)
 
(1)
    受益者負担の考え方は、将来、同じサービスを受けるという考え方の元に負担をしていただいていると理解しているが、現状と将来とでは、負担者の負担額に大きな差が生じることになると考えられるが、そのようなことは無いような算定で、負債が行われているのか。
    瑞穂町は健全財政を堅持していると評価されているが、それは、財政状況にゆとりがあると考えてよいのか。
    瑞穂町の全体の流動資産と一部事務組合や公社の債務負担行為なども合わせた町の負債総額はどちらが上回っていると推察されるか。
(2)
    瑞穂町が財政破綻することは現時点では考えにくい。しかし、町事業への要求が天井知らずで行われた場合、結果として、町の特に生活に密着した事業の一部が受けられなくなる場合もあることを、町民の方々にいっそう実感していただく必要があると考える。例えば、将来財政が逼迫した場合、議員・職員の基本給与や今問題になっている職員の調整手当てなどの見直しや廃止。人員削減。町民にとっては、福祉関連の手当や補助の一部廃止か見直し、各種団体への補助金の削減、各種施設の使用料の値上げといった、町民生活や職員の意欲に影響を及ぼすような内容は起こりえないといえるか。
 
(3)
    17年度予算から、区画整理以外にも、地籍調査の完了した個所への都市基盤整備事業があるのではないかと推察する。町づくりはソフト・ハードをバランスよく進めていく必要がある。しかし、問題は財源である。都市基盤整備には新たな施設整備も予想される。その財源が、後年度負担、いわゆる未来への借金とならないようにして欲しいと考える。そこで、瑞穂町の場合、都市基盤整備に相当額の財源を充当しなくてはならない。しかし、その場合、住民の生活に密着したソフト事業を現状のまま維持することは、少子高齢化次代を見据えた場合、困難と思われる。従って、今後は事業の在り方を改めて見直し「@受益者が行えること。A民間団体(ボランティア)が行えることを踏まえて、B行政でなければできないこと」を考え、税金を使って行うソフト事業のスリム化を図っていかなくてはならないと考える。纏めると、町づくりのハード面の事業については計画性を持って維持していく。ソフト面は計画性をもってスリム化する。というスタンスが一層求められると考えるがいかがお考えか。
    財政課長の答弁から、全力で町の財政を確保しようとしている姿が見て取れて、頼もしく思える。しかし、本来は、町を守り、将来に備えるのは、町民の強い思いであるべきである。その思いを行政執行部の方々が応えるのが本来の在るべき姿と考える。その意味を含めて、今度は、住民への周知について質問する。先般、町民意識調査が行われた。私はその中で、重要な項目が入っていないように感じた。それは「あなたが将来次世代に何を残すべきか。」「そのために、あなたはなにができるか」という内容である。日本はお任せ民主主義と海外から批判されているようである。町を創るのは、人任せではなく、自分も参画していくのだという意識が求められるものと考える。そのためには、町民の方々に税に対するコスト意識をあらゆる機会を捕らえ、お示しすることが肝要と考えるが、いかがお考えか。
    今の答弁で、未来への責任を自覚しながら町行政が運営されていると強く感じた。町では、町づくり政策に行政評価で進めている。しかし、行政評価は、トップの理念が強く見えないと、現場の職員が混乱すると聞いている。今までの答弁を併せて、今後、行政評価には、50年先を見た町づくりあるいは後年度負担を抑制する施策展開を柱にして欲しい、考えるが、町長の見解は。


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