何をどう変える町の教育施策


現在の日本の教育基本法は敗戦後の1947年、連合国総司令部GHQの主導で制定され、その願意は、日本の国家主義の復活を阻止し、弱体化させることにあったと云われています。
しかし、どのような教育基本法の元にあっても、日本国民は敗戦という国家の存立と尊厳を失う事態から復興に向けて国民が汗をかき、世界第2位の経済大国にまで成長を遂げました。その背景には日本人の生命を尊び、他者と共生する心や勤勉さ、教育力の高さが備わっていためであると言われています。そして今日、我が国は、家庭の経済力に依ることなく、等しく義務教育を受けられる国になりました。
さて、教育基本法制定時と現在の社会状況の変化ですが、例えば国内においては、個人所得は当時の約270倍、平均寿命は男女とも50歳程度だったものが80歳近くに。高校進学率約40%が97%に、産業構造も当時50%近くあった第一次産業が、今では5%です。テレビや冷蔵庫、エアコン、パソコンなどの家電製品の著しい進化と家庭への普及率、自家用自動車保有台数、さらにインターネット、携帯電話などの機能向上や普及率などは、当時と比較しようが無いほど劇的な変化をしています。
また、国際情勢では、米ソ冷戦の終結や、ベルリンの壁の崩壊など、社会主義・共産主義体制国家が民主化へシフトチェンジし、また、国家間で石油、天然ガス、鉄鉱石などの資源獲得が激化する一方で、関税の規制を見直し、貿易の自由化が促進されています。中国や東南アジアへの進出はその一例でしょう。また、固定相場から変動相場となると、通貨そのものが商品化し、今では実需の数百倍規模で為替や債権の取引きによるファウンドビジネスが行われ、それこそ瞬時にして世界中から資金を集め、数千億円のやり取りを行っています。その影響力はジョージ・ソロスのように一国の経済に大打撃を与える程のファウンドマネージャーの登場するほどです。また、ヨーロッパでは主権通貨を統合する共通通貨ユーロが誕生し、陸続きのEU加盟国は国家存立のために社会保障や付加価値税の見直しなどが行われています。
このように、日本も含めすでに世界経済のボーダレス化になっているのです。最近あった日本にも関係する具体例を紹介します。半年ほど前ですが、ヨーロッパ向けバナナに対して、ヨーロッパ諸国が関税を引き上げました。すると行き先を日本に求め、その結果日本のバナナの値段が下落するという現象が生じました。ヨーロッパで行われた経済政策が日本の消費経済に影響を与える時代になったのです。教育基本法制定時に、これらの劇的な変化があることを当時誰が予想できたでしょうか。
このような激動の時代の中で、先進諸国は、変化する国際状況、社会状況に対応するため、憲法や教育法など何度も見直し重ねているのです。同じ敗戦国のドイツですら40回以上も改正を行っています。しかし、日本では、GHQ主導で作られた日本国憲法、教育基本法を未だに改正していません。
現在、教育基本法の改正が今国会の会期中に行われるか、あるいはその後になるのか時期は定かではありませんが、いずれにせよ改正の方向で進行していりことは確かなことであります。教育基本法の改正を心より念願する地方議員の一人として、今度の改正が、我が国の存立と尊厳、諸外国との共生に向けた第一歩になることを願って止みません。
さて、今度の改正案においての町への影響ですが、注目すべきは、教育方針や、教師の人事に至るまで、国や都からトップダウン型、ともすれば受動的に行われていた町の教育が、自治体の地域の実情を踏まえた教育振興計画の策定の義務化など、町の責任において、主体的かつ積極的に行える制度に切り替えられることにあると考えます。具体的な内容については国会で法案が可決された後になると思いますが、少なくとも、今まで町長や町教育委員会が暖めていた理想とする教育を行える可能性が広がることはまず間違いはないでしょう。
町及び教育委員会は、今まで行ってきたあらゆる教育施策の実態を真摯に見つめ、今後は激動する国際社会に対応できる確固たる自己確立と勤労意欲を持った人材を送り出せるよう抜本的な見直しを図るべきであると考えます。
そこで次の3点にわたり、教育長並びに町長の所見を伺うものであります.
@    今回の教育基本法の改正については、どのような認識をお持ちでしょうか。
A    改正された場合、町として積極的かつ主体的に取り組みたい教育施策として、どのようなプランをお持ちでしょうか。
B    国や郷土を愛する心や態度をどのように醸成するつもりでしょうか。


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